君を忘れない (生後518日目)

公開日:  最終更新日:2012/07/17

こんにちは、
ちょーさんのパパスです。

今日はマンガはお休みします。

今日は、残念なできごとがありました。
ぼくが小学4年の時から飼っていた犬が、
死にました。

4コマに登場しているチワワとは別の、
室外で飼っていた雑種のメス犬です。

大学に進学する時に実家を離れたので、
もう長らく一緒に暮らしてはいなかったのですが、
一緒にいたころは、
散歩はもちろん、
野球をしていたぼくのランニングに付き合ってもらったり、
近所の山に登ったりと、
思い返すとほんとうにいろいろなところへ行きました。

もう人間でいうと80歳を超える年齢で、
年末年始に帰省した時にはすでに、
まっすぐ歩けず、
目もちゃんと見えていない様子で、
なによりぼくのことが分かっていないようでした。

彼女の17年の生涯の半分しか一緒にいなかったぼくには、
彼女の死について何を語っても、
現実味のないことしか言えないだろうし、
ほとんどが嘘っぱちのように思えてしまいます。

しかし、
ほんとうに勝手なのですが、
10代のぼくたち兄弟の相手をずっとしてくれた、
ちょっとドジだったけども優しい目をしていた彼女に、
どうもありがとうと、
それだけは言いたいのです。

最期は、
普段の外ではなく、
家の中の玄関で目を閉じたそうです。

ぼくの父と母と、
17年間ずっといっしょだった彼女は、
きっと幸せだったと、
ぼくには遠くから願うことしかできません。

死というものは、
本人には持ちえないものです。
死んだその時から、
死は一緒にいた人のものになります。
物理的にはもちろんですが、
彼女の死は、
彼女の自意識には関与できず、
一緒にいた人の、
心の中に残っていくものです。

ちょーさんが生まれてから、
生の誕生というものに立ち会ったからか、
ぼくは死についてそれまで以上に考えるようになりました。
実はぼくの祖母は、
ちょーさんが生まれる時を目の前にして、
亡くなりました。
ちょーさんを、
ひと目だけでも合わせたかった、
たった一度でいいから、抱いてもらいたかった、
そう願っても、
もうどうすることもできません。

ある人物の死に際し、
人はお墓をつくり、花を添え、
何度もそこへ足を運びます。
その人の知りえないところで、
残された人たちが、
その人の死を扱うのです。

生きているものにとって、
死はおおよそ恐ろしいもので、
自分がどうなるのか、
どこへいってしまうのか、
ぼくはいつも考える途中で怖くなってやめてしまいます。

でも、これだけは確かなことです。
親しかった人の心に、
深い悲しみをのこして、
物語の続きを託すのでしょう。

今日死んだ彼女も同じです。
今ぼくは、
ただ深い悲哀の感情を、
彼女の死とともに、持っているだけです。

春には、
ちょーさんを連れて、
彼女の墓参りをしようと思っています。

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Comment

  1. けんまま より:

    わんちゃんのご冥福、心よりお祈り申し上げます。我が家も雑種のメスわんこを飼っており、10歳になります。1ヶ月ほど前、突然下半身が麻痺し、歩けなくなりました。今は鍼治療で普通に歩けるまでに回復しました。わんこというのは本当に賢い生き物だと思います。異国での生活でわんこに何度も励まされています。また義父も息子(初孫)が生まれる数ヶ月前、この世を去りました。命とはどこから来てどこに行くのか…わかりませんが生と死は決して分離したものではないと思います。きっとちょーさん一家を今も暖かく見守ってくれていると思います。

  2. >> けんまま さん
    ありがとうございます^^
    わんちゃん、よくなってほんとうに良かった!
    そうですよね、きっと見守ってくれていると信じてます。
    自分の最期を考えるときに思うのと同じで、逝ってしまった人たちも、悲しんで欲しくないと思ったんだと思います。
    「ずっとつながっている」って自然と感じられるのは、
    ほんとうに尊いことですよね。

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