4コマ漫画エッセイ
ちょーさんを抱っこして傘をさすときまって、
ぐわしっと、
パパスの持っている少し上を、
小さな手で握るのです。
その様子がかわいすぎてうれしく、
他人にみられたら・・と思うと、
なぜか恥ずかしいのです。
たぶんその原因は、
ひとつはパパスが、
こんなにかわいい存在になれていないからで(親バカ)、
ひとつはパパスが、
普段は家のなかでパパスにしか見せない可愛さが、
近頃一緒の外出が増えて露出し始めていることへの、
ちょーさんのかわいさ独占欲からくる焦りみたいなもので(はいばか)、
ひとつはパパスに、
ちょーさんが傘に気を取られていながら、
無意識にかわゆいほほをすりつけてくるからで(だいぶばか)、
ひとつはパパスとちょーさんの、
傘を手分けして持っている光景をほかの人が見たら、
横のおっさんの汚さも手伝って、
ちょーさんが相当かわいく見えてしまうから(ばか!)、
といったところなのでしょう。
親バカという幸せな気持ちに、
ためらいもなく浸ってしまうパパスですが、
世のパパス&ママスもそうなのだとすれば、
(いや、高確率でそのはずです)
たとえば子連れの多い休日のショッピングモールや、
小児科の待合室などは、
それぞれがうれしさと恥じらいを感じて、
そこは親なので、たまには人の子にも、
ああ、かわいいなあという視線を向けたとしても、
すぐにわが子からのうれしさと恥じらいに戻るという、
きわめて害のない、
そしてきわめて平和な、
自己完結型の親バカが乱立する、
ほほえましいスペースだと思うのです。
そこには銭湯のように、
しあわせの湯気がたちのぼっていて、
パパスは近頃、
たとえばしんどいことがあったときなど、
そういう場所にいるとホッとして、
生き返ったような気分になります。
傘を握ってくるちょーさん、
かわいいですよー!
(2011.06.14 UP)
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