4コマ漫画エッセイ

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なんだかあまり聞かない言葉を、
おもむろに繰り出したちょーさん。
いかついとは言っても、
いちおう幼子であるプリチーな表情と、
その言葉のチョイスとのギャップがすごい・・・!!

パパスやママスが普段使った覚えのない言葉を、
ちょーさんがいきなり口にしてちょっとびっくりする、
というのはよくあることで、
その度にどこで憶えてきたの!?
という疑問がわくまでもなく、
それは他でもない、
保育所なのです。

ちょーさんが保育所で憶えてくる言葉の数々は、
たしかにぼくたちも知っているし、
間違いなく日本語なんだけども、
幼児語、というよりは、
どこか古風な気がします。

ちょっと調べてみると、
今回の「すってんころり」でいえば、
遅くとも1700年代後半の、
浄瑠璃の中で使われていたことがわかっているそうです。
(by 広辞苑)
その時の意味は「いきおいよく転ぶ」ことであり、
今とまったく同じであることに驚かされます。

極端な例で言うと、
ちょっと前までは KY という言葉を、
空気が読まれなかったあらゆる場所で聴くことができたのに、
近ごろではもはや、
死語とも言えるのではないでしょうか。
(最近は別の意味で使われているとか…)

それに比べて、
ちょーさんが保育所で憶えてくる耳慣れない言葉は、
たしかに普段大人はあんまり使わないんだけれども、
言われるとちゃんと意味がわかるし、
「死語」というよりは、
「古風」なのです。

これはわたくしの勝手な推測なのですが、
それらの古風な言葉たちはきっと、
難解な書物とか公文書とかの中でではなく、
「成長」を第一義とする教育の現場で、
しかも、
無限の可能性を秘めた幼いこどもたちを教える保育所で、
未来へ歩いていくために、
古きをあたためて新しきを知るという姿勢のうえに、
絵本や童謡の中で、
その時だけを満足させるのではなくつむがれるべくしてつむがれてきた、
そんな言葉なんじゃないかなぁと思うのです。

ちょーさんがいきなり口にする、
耳慣れないけども知っている言葉たち。
ちょーさんもたぶん知らない内に、
その言葉たちが時代を超えるための媒介となって、
大人になってひさしぶりにそれらを聞くのかもしれません。



追伸

あまり関係ないのですが、
「禿げ(はげ)」という言葉もルーツをたどれば古いそうです。
でも、古風でもなんでもないし、
頻繁に使われるんだから、
言われる人のためにせめて、
もっとカッコいい響きにしてほしかったなぁ。

たとえば・・・フサフサとか!?

(2013.04.19 UP)

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