4コマ漫画エッセイ



秋の実りを独り占めにして、
パパスには季節感のまったくない、
石ころばかりをくれちゃうちょーさん。

重っ!
分別がむだにレベル高っ!
実をくれーい実をーー!!!

という具合に、
ひどくプリチーな外見とは裏腹に、
天才としか言いようがない利きどんぐりの能力でもって、
ベイビーなのにはやくもサディスティックの喜びに目覚めた様子の、
イッツ・マイ・サン、
それはちょーさん。
(もうどうしようもない親バカ・・・というかおバカ)

同じように公園を散歩しているお子たちがそうであるように、
ちょーさんも類にもれず、
どんぐりくらいの大きさのものを片っぱしから集めてきます。
少し前ならダンゴ虫くらいだったのですが、
今はちょっとおませさんになったのか、
どんぐりくらいズンとくるものがお気に入りのようです。

秋も深まり、
出歩きやすい季節、
活発なちょーさんとゆったりと散歩をしていると、
人生のある時期から急ぎ走り始めた時間が、
緩やかな坂を自転車で下るときの心地よいブレーキのように、
ちょっと立ち止まってみないか?
と、
わたくしの後ろ髪をひっぱっているかのようです。

って、
パパスさん、今日は詩人みたいじゃない!
キモチわる~い!

ええ、
だって、読書の秋っていうじゃないの。
文学的な情緒になってもいいんじゃないかしら?
まあでも、
引かれる後ろ髪あんまりないんですけどー!!


・・・・・。


いつになくどうでもよいお話になりそうな展開ですが、
大切なことを書いておかなければなりません。

冒頭で、
『パパスには、季節感のまったくない、石ころばかり』
と書きましたが、
これはまったくもって、
うそっぱちなのであります。

ちょーさんがくれる石ころには、
ちょーさんの「今」という季節が、
溢れんばかりに濃縮されているのですから。

2歳。秋。公園。どんぐり。
やさしさ。おふざけ。にっこり。落ち葉。
若ハゲ。抜けるな。これ以上。
でもまあ、いいかな、無くなっても。

というような、
ちょーさんとわたくしの、
ふたりの「今」が、
断片的であると同時に一つのストーリーとなって、
石ころを匂わせるのです。

そんな石ころですから、
ちょーさんがどんぐりを家に持って帰るように、
パパスも石ころを持って帰ろうとして、
でも石ころなんて持って帰ってもしかたないや、
でもただばらばらと捨ててしまうのは、
あまりにも惜しい、
だからせめてその重さだけ!
と、
徐々に重なるその重たさを、
しばらく噛みしめたあと、
ばらばらと捨てています。

ちょーさん、
ぼくらの物語がつまったあの石ころは、
いったんばらけて、
また誰かの物語を吸い込んで、
やさしい匂いを身にまとうのでしょう。
う~ん、ロマンティック!!


というような話をママスさんにしたところ、
ちょっとうらやましそうな顔をして、
怪しまれるから、
変な顔でちょーさんと歩かないでよ~
と言われたのでした。

うん、
それだけは気をつけます!!

(2012.10.17 UP)

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