4コマ漫画エッセイ


物事には何でも段階というものがあるものですが、
お風呂の中でバシャッと立ちあがるちょーさんの姿には、
些細ながらも、
大きな進歩が隠されているのです。

入浴時に湯船にはったお湯の量は、
ちょーさんが中に立って、
ちょーさんの胸の位置くらいの高さがあるのですが、
単なるお湯を怖がることはしないちょーさんも、
湯船のお湯の圧倒的な存在感に、
「間違ったら、えらいことになる」
ということが本能的にわかっているのか、
少ししゃがませようとしても、
それをかたくなに拒んでいたのです。

しかし、
そのままでは胸から上がなかなか温まらないし、
なにより落ち着かないので、
湯船の底に近いところでおもちゃを動かして、
気を引くようにして遊んでいたところ、
お湯を飲むくらい激しくドボーンとこけてしまい、
…あっ、思わず真実を書いてしまった!
ピチャッとよろけて、
ちょーさんはお湯の深さを知ったのです。

それからというもの、
敵の手の内を学習した兵士が、
射程距離ぎりぎりまで詰め寄るように、
恐る恐るながらも、
ちょーさんはひざを曲げて、
あごに湯の表面が当たるくらいまで、
しゃがめるようになったのです!

ただ、
新たな境地に興奮しているのか、
ひざを伸ばすときの勢いがものすごい。
何を恐れていたのかも分からないほど、
バシャーッと飛び出るちょーさん。

それを連続してやるので、
湯船の中は時化た海のように波が立ち、
むしろしゃがめなかったころのほうが、
落ち着いてつかっていられたなぁ。

というどうでもよい悩みを書いていられるほど、
飛び出るちょーさんはプリチーで、
お風呂とちょーさんの新密度も高く、
そんな楽しいお風呂タイムに、
日々心を躍らせているパパスであります。

(2012.01.10 UP)

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